配置基準を手厚くしている大規模園には補助金拡充!|保育システムNavi

配置基準を手厚くしている大規模園には補助金拡充!

2022.12.23 保育お役立ちコラム

連日の報道で保育士が保育をやりづらい、保護者が不安を感じる状況になっています。
そんな中人員を増やすことや保育士の負担を軽減することを目的に人件費に対する補助金の拡充が予算案に盛り込まれることが話題となりました。
すべての未就学児のお世話をする保育士、保育施設が対照ではないですが、これにより保育士の待遇改善が期待されています。

現在の保育士の配置基準

現在の保育士の配置基準が70年以上変わっていないことをご存知でしょうか。
1948年以降幼児30人に保育者1人という配置基準は変更がありません。
子どもの生命を守れないと現場の声は訴え、内閣府の担当者も「来春にはこども家庭庁ができる。送迎バスの置き去り事故もあり、世論は保育士の手厚い配置を求めている。配置基準の問題は前進させなければならない」と強く声をあげているにも関わらず、国は来年度も保育士の配置基準を変更するつもりがありません。

現在30人に保育士1人の配置基準ですが、クラスに35人いる場合、35人を保育士1人で保育できる30人で割り、小数点以下を四捨五入した1人という数が保育士の最低配置人数になります。
つまり、30人に1人とは言われますが、実質43人までは保育士1人で基準は満たしているということになるのです。

補助金拡充の対象園

送迎バスでの人為的ミスによる置き去りや、連日ニュースで保育士と保護者を不安にさせている痛ましい虐待などの問題が相次ぐ保育現場。
そういった問題に対応するために来年度から政府は人件費に対する補助金を拡充する方向で来年度予算案の最終調整に入りました。
その対象は4〜5歳児を保育する大規模園で、現行の配置基準より手厚く保育士を配置している保育施設が対象です。

公費で賄う人件費への助成を増やし、保育士の増員を後押ししたい考えから、たとえば「30人に対し保育士1人」を「25人に対し保育士1人」という配置基準を独自に実践している保育施設に限っています。

<h3>新しい制度で保育士負担軽減も

送迎バスへの置き去り事故や虐待といった事件は、保育士の目が足りないことが原因とし、増員を考えての補助金増加ですが、実際に保育士が一日のうちで一番時間に追われる登園や降園時には保育士が手薄になります。
その際に保育士の手助けをする支援員を配置する新しい補助事業を作ることを政府が伝えています。
保育士や他のスタッフの負担軽減や子どもたちへの目配りを強化することを目的にしているものです。
今後また保育士の資格ではなく、保育補助に関する別の職種や資格が生まれるのかもしれませんね。

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