保育士に人気の保育園の働き方改革とは|保育システムNavi

保育士に人気の保育園の働き方改革とは

2022.12.9 保育お役立ちコラム

保育士1人で、1歳児なら6人、4歳児なら30人など国の配置基準で定められています。
しかし、本当にその人数で子どもたちの生命を守ることができるのでしょうか。
慢性的な保育士不足に悩む保育業界にあって、中途採用で13倍の希望者があった保育施設があります。
そんな人気の保育園はどういった待遇で保育士を迎えているのでしょうか。

保育士にとっての当たり前とは

「休憩がとれないのは当たり前」「残業や持ち帰りの仕事があるのは当たり前」「休日出勤・代休なしは当たり前」という考え方。
一般企業であれば完全にブラックです。
しかし保育現場を見れば本当にそれが当然であることが見えてきます。

例えば4歳児30人を1人の保育士で1日お世話しなければいけないということをイメージしてみましょう。
気を抜けば誰かがベランダやグラウンドに飛び出しています。
1人を追いかけていると他の子がおもらしをしてしまいました。
おもらしをした子のケアをしていると他の子がテーブルの上に乗ろうとしています。
・・・いかがでしょうか。
アレルギー対応もしなけければいけませんし、お昼寝の際の見回りもあります。
くたくたになった夕方、お迎えの保護者の対応もしなければいけません。
保護者の子育て支援も保育士の業務の一環だからです。
普段の保育でも手一杯なのに、ここに年中行事がからんできます。

とつぜんぷつんと糸がきれて、出勤できなくなる保育士もいるのです。

人気の保育園の働き方改革とは

件の保育施設もスタートは国の配置基準を守った人数で運営されていました。
しかし、明らかにオーバーワーク。残業しない保育士はいません。
疲れていると保育の質にも影響がでますし、気持ちに余裕がないと子どもたちのケアに影響がでます。

そこで保育基準の1.5倍にまで保育士の人数を増やしました。
すると交代で休憩をとれるようになり、少し改善の兆しが見えましたが、次は先生がいたりいなかったりすることで保育の質が落ちてしまいます。
それを改善するために、配置基準の2倍以上に保育士の人数を増やしたところ、サポートに回れる先生がいるため保育士に余裕が生まれるようになりました。

保育士は休憩がとれるし、保育を行う時間以外で事務作業を行うことができます。
今ではEXCELなどを使って行う事務作業を行う事務スタッフも雇っているそうです。

ここにICTシステムが導入されるとまたさらに保育士の負担軽減が見込まれるでしょう。
保育の質が向上し、保育士は定着、保護者も子どもたちも安心して登園できます。

今の国の保育士配置基準では、保育士は休むことができず、子どもたちも危険にさらしてしまいます。
なぜ人的ミスがでて子どもたちの生命が危険にさらされるのか、国は目の付け所を現場の声から拾い上げる必要があるのではないでしょうか。

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