災害・事故のニュース・・・離れていても心が痛む時は|保育システムNavi

災害・事故のニュース・・・離れていても心が痛む時は

2024.2.15 保育お役立ちコラム
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2024年は元旦から自然災害や飛行機事故のニュースが流れ、それらを見聞きするだけでも心が痛む、という方は多いのではないでしょうか。
大人が心を痛めていると、子どもも自然と心を痛めてしまいます。でもそれは普通のこと。
関心のないふりをしたりせず、うまく向き合っていきたいものですね。
千葉大学病院こどもとこころ診療部の佐々木剛医師にアドバイスを聞きました。
(※2024年1月6日(土)朝日新聞朝刊を参考にしています)

大人はまず冷静さを

最初は情報が錯綜していますが、だんだんと被害の状況が判明してきます。
大人はできるだけ冷静さを保ち、行政機関や報道機関など、信頼できるメディアから情報を得るようにしましょう。
SNSは情報の発信源が不明確。入り込み過ぎないようにしましょう。

怖い映像は見過ぎないで

ニュースやSNSなどからは繰り返し被害の映像が流れてきます。必要な情報を入手したら、少しメディアから離れ、何度も見ないようにするのも一つの手です。
子どもも大人も映像を鮮明に思い出してしまうことがあります。

日常生活を普通に送ること

災害にあっている方々を目の当たりにしながら、自分達だけ普通の生活をすることに対し、少なからず罪悪感を抱くこともあるでしょう。
でも日常生活を普通に送ることが大切。家族で普通に食事をし、いつも通り子どもと接し、普段通りに仕事や運動をしましょう。
今自分がやるべきことを粛々と行うことが大切です。

医療機関に相談した方が良い目安は?

食事が思うようにできない、夜寝られないといった症状が2週間以上続く場合はうつ病が疑われます。
また、地震や事故のイメージを鮮明に思い出してしまうフラッシュバックが1ヶ月以上続く場合はPTSD(心的外傷後ストレス障害)が疑われますので、まずはかかりつけ医に相談してください。
心が痛むことなどを家族や友人に話し、自分の思いを伝えることも大切です。

被災者の支援は「見る&聞く&つなぐ」で

目の前で家族を亡くした人や突然生活が破壊されてしまった人などの場合、混乱して現実を受け入れられない状態が続きます。
悲しいといった感情を失い目の前で起きていることが信じられなくなってしまいます。
むしろこれは普通の状態であり、「自分の心を守ろう」という正常な反応。数週間から1ヶ月ほど続くと言われています。
支援者は「見る&聞く&つなぐ」を大切にしましょう。相手がいつもと違ったりしないか様子を見ましょう。
そのうえで、相手が今何に困っているのか聞き、一緒にできることはないか考えましょう。もちろん、無理に聞き出す必要はありません。
そして、最終的に専門機関につなぎましょう。
全て自分が解決できるわけではありません。
まずは「手助けする」というスタンスでいて「いつもそばにいますよ」という気持ちを持って接しましょう。

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