現役保育士に聞くキャリアの先に見えるもの|保育システムNavi

現役保育士に聞くキャリアの先に見えるもの

2022.10.21 保育お役立ちコラム

現役保育士106名を対象とした意識調査の結果が発表されました。
日本の保育士は志が高く、子どもたちに対して寄り添う気持ちが強く、責任感も非常に強いことがわかりました。
その反面、8割以上が園長先生、施設長という立場にはなりたくないと答えていることもわかっています。
今の現役保育士の考えを見ていきましょう。

将来なりたい保育士像がある

「理想となる保育士や先輩がいるか」や「将来なりたい保育士像があるか」といった質問のどちらも「はい」と答えた保育士が7割いました。
なりたい保育士像としては、「子どもの発達、気持ちに寄り添える保育士」と答えた人が8割を超えておあり、「子どもが子どもらしく本来の姿で過ごせるような環境を作る保育士」や「子ども一人一人に丁寧に関わりながらも、 全体をまとめられる保育士」といったプロ意識と志の高さが伝わってくる答えが見られました。

施設長に対するイメージはネガティブ

保育士としての志の高さとプロ意識は伝わってきた一方で、「園長になりたいか」との質問ではネガティブな回答が多くなりました。
園長になりたいと答えた保育士は全体の16パーセントほどで、なりたいと思わないと答えている保育士が8割を超えるという結果になったのです。
園長に対するイメージを問われると「責任が大きい」という答えが8割を超えました。
また、園長になりたくないと答えた保育士にその理由を聞いたところ、「責任が重く自分には無理」と答えた人が8割近く、現状でいっぱいいっぱいなのにさらに責任を負わされるとキャパシティを超えてしまう、辛いと感じていることが容易に伝わってきました。 

具体的な将来の目標は

なりたい保育士像がありつつ、日常の業務で手一杯である保育士。
具体的な将来の目標を持っていると答えた保育士は約半数でした。
具体的な目標を持てないと答えてた保育士の理由としては、「普段の業務の中で具体的な目標を意識することが難しい」、「具体的な目標を考えたことがない」、「何を目標におけば良いかわからない」という答えが大半でした。

将来への不安が浮かび上がる

具体的な将来の目標が描けないという保育士がほとんどで、キャリアを積み重ねた先に何があるのか見えないという状態の保育士がほとんど、つまり将来への不安が大きいということです。
このままではいずれ意欲を失う保育士もでてくるでしょう。
やる気があり責任感も強く、なりたい保育士像があるにも関わらず、上をみるとそのポストには就きたくないというのは、これから社会に羽ばたく子どもたちを相手にしている保育士の職場としては残念と言わざるを得ません。
今回の意識調査でわかったことを踏まえて、改善策を考えてく必要があるのではないでしょうか。

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